外国人材の受入れは一ヵ国に絞ったほうがいい?
法人様によっては、複数の国から外国人材を受入れているところもあります。
中には、5ヵ国以上の外国人材が活躍している現場もあります。
ほとんどの法人様が、最初に受入れた1期生と同じ国籍で2期生も・・・という流れがある中で
同一法人で複数国の人材を受入れるメリットもたしかにあるようです。
一番大きいのは、日本語習得の面です。
同じ国の外国人材だけで固まっていると、どうしても母国語でのコミュニケーションに頼りがちです。
しかし、異なる国籍の外国人材が一緒に働く環境では、共通言語として日本語を使わざるを得なくなります。
特に、同じ宿舎で生活する場合、私生活でも日本語でコミュニケーションをとることになり、自然と日本語能力が向上します。
もう一つは、ポジティブな競争意識の醸成です。
一ヵ国の外国人材が増えてくると、その国の人材だけで派閥が形成されがちです。
「日本人チーム対ベトナム人チーム」のような対立構造が出てきてしまうこともあります。
しかし、複数国の外国人材が在籍することで、異なる国の人材同士で健全な競争が生まれやすくなります。
例えば、「A国の人々はこれができているのに、B国の人々はできていない」という状況が生まれると、B国の人々は危機感を持ち、改善に向けて努力するようになります。
この相互作用が、外国人材の中での良い緊張感や働く意識の向上、そして組織全体の成長にもつながっていきます。
このように、多国籍の外国人材を受け入れることは、単に人材を確保するだけでなく、組織に多様性と活力をもたらす戦略となります。
一ヵ国の人材に絞って、ひとつのチームをつくって組織を成長させていくメリットもあれば、
あえて複数国の人材を受入れ、相互作用の中で成長させていくメリットもあります。
一概にどちらがいいとは言えませんが、こういって点も踏まえて今後の外国人材採用を検討していく必要があるかもしれません。